日本版貨幣論の基礎(その4)

 前々回は江戸時代に、金貨・銀貨・銅貨の3貨が同時並行でしかもそれぞれが独立した通貨として流通していたということを述べました。  しかも、その3貨が日本経済を支えるに必要な量に達しておらず、圧倒的な通貨不足の状態にあった、しかるがゆえに商業上の決済に多くの書面が用いられていた、ということも述べました。 つまり、「貨幣離れ」ということが現実になっていた、そしてそのことが逆に経済発展の基盤になっていた、と言うことを解説したいと思います。  因みに、主流派経済学の述べるところによると、通貨が足りないということはデフレになるはずですが、江戸時代は総じてインフレが進んだ社会です。...